中国社会経済史

宋王朝における荘園制と佃戸…。

宋代における荘園制の発達と     その状況…。宋代社会史を読み解くうえで、周藤吉之氏の研究をおろそかにすることは出来ません。周藤氏は、戦後の日本の中国史学会において、主に唐宋時代の社会経済史を中心に、研究を重ねられました。ここでは、周藤氏...
中国社会経済史

唐代安史の乱の混乱における、漕運(大運河使用)における弊害…。

唐王朝における漕運は、安史の乱により    多大な影響を受けたとの把握…。日野開三郎博士は、その東洋史学論集第3巻(唐代両税法の研究 全編、三、粛・代二朝の大漕運と転運使)にて、唐王朝時期の安史の乱における、中国内運河輸送のおおきな混乱と、...
現代史

世界恐慌と第二次大戦前後の世界…

不況にもがく合衆国と、世界システムの破綻…  アメリカ産業経済は、第一次大戦後、4 ~ 5 年かけて、その成長のピークを迎え、その後緩やかに衰退していきました。旧来の研究では、主に農業生産の余剰過多による農業不況や、株式暴落の時点でアメリカ...
現代史

スペイン風邪と狂騒の20年代

スペイン風邪の流行  第一次大戦が膠着状態に陥り、アメリカの参戦が決まったころ、スペイン風邪は、発生しました。当初はアメリカの基地で一兵士が発熱・せきなどの症状を訴えましたが、これが基地中に広がり、その後は、アメリカ軍のヨーロッパ戦線参加を...
中国社会経済史

唐代における、行の把握

唐代における「行」の考察 唐代は、洛陽や長安などで、おおきな商業活動が行われました。坊とよばれる都市区画の中でほとんどの住民が生活を行う中、市に代表されるような商業地域は、各坊におけるある程度の土地区域上で、営業を行っていました。「店」、「...
西洋中世社会経済史

西欧中世における都市と農村のバランス

西欧中世における、都市と農村のバランス西欧中世における都市と農村は、互いのバランスの上に成り立っていました。農村では主に、第一次産業物、すなわち、主な穀物、畜産、地域によっては漁業、それに加えて、場合によっては衣類の原材料(麻など)を生産・...
中国税制史

元代の税制、包銀制と糸料

支配手法としての包銀制と絲料  以前昭和中期から後期にかけて、安部健夫氏、愛宕松男氏による元朝期における包銀制と糸料の研究がありました。当時元王朝が、支配下の漢民族から徴収した税の中で、とくに厳しく取り扱われたものとして、両氏はこの税法をあ...
西洋中世後期からルネサンス

ルネサンスと近世欧州の誕生

ルネサンスにとどまらない、新しい近世欧州の誕生 社会の構造分析として、中世末期の危機が終わり、ルネサンスと宗教革命の時代へと移行する中で、欧州社会構造は、第一次産業を基盤とした通商ネットワークと、活版製版誕生などの技術革命のもと、ゆっくりと...
中国社会経済史

宋王朝における交子・会子などの初現について

よく言われる、宋代の紙幣の誕生についての    よりふかい理解へ 宋代における、約束手形(紙幣)の誕生において、もっとも最たる形として表れているのは、塩鈔と茶引であると思われます。 教科書にも、中国において紙幣が誕生したのは宋代であり、それ...
近世ヨーロッパ

近世ヨーロッパの社会

近世ヨーロッパの社会像 ルネサンスから近世に入り、多くの王朝が、それまでの中世的王権の枠組みから、中央集権的な、近世王権システムへの変容を見ました。英仏王朝や、神聖ローマ帝国ハプスブルグ家のように、中央集権化は、ゆるやかに開始されたと考えら...